朝、6時には、いなかった。
目は白内障、耳はよく聞こえず、鼻は効かない、という、三重苦。
それに加えて、歩くのもおぼつかない。
だけど、朝6時に姿が見えない!
家出?
あんな足でどこへ行けるっていうのか!
まさか、誘拐?・・・・
「お~い」
「どこにいるの?」
歩いて行けそうな所を探した。
ばあちゃんのことじゃないですよ。
マロン。7月で16歳になった、おばあちゃん犬です。
初登場マロンの紹介
マロンは、2006年の8月に我が家に来た。
目の上に、黒い眉みたいのがあり、最初は「マロ」と呼んでいた。
獣医さんにつれて行ったら、雌犬とわかり、「マロ」ではかわいそうなので、「マロン」となった。
7月生まれでしょう、と言われ、現在16歳となる。
人間でいえば、かなりのおばあちゃん。
最近のマロン
3年前の夏までは、かなり元気だった。
無駄吠えが多く、都会に住んでいたら、苦情が多かっただろう。
こんな田舎だから、苦情こそ来なかったが、真夜中でも吠えているので、近所迷惑だったろうと思う。
しかし、その後無駄吠えがおさまった途端、急に老いてきた。
目は白内障で、右目はほとんど見えないと思う。
耳も聞こえず、私が呼びかけても、あらぬ方を見ている。
そして、後ろの左足を引きずっている。
他の3本の足だって、よたよただ。
今までだったら軽く飛び越えられた側溝も、後ろ足が落っこちてしまったり。
下りは良くても、帰り道が上りだと、途中で息切れして、何度も休憩したりした。
だから、朝、いなくなった時、「そんなに遠くまで行くはずがない」と高をくくっていた。
線路で発見!
今日はゴミの収集日なので、一時探すのをあきらめ、夫はゴミ出しに行った。
そして、夫は、マロンを抱えて帰ってきた!
何と、マロンは、私たちの想像を超えて、線路(の横)に横たわっていた、と言う。
昔は散歩コースの一つであったが、最近はまったく行っていない、というか、行けない。そこまで行ったら、帰って来られないからだ。
夫の証言によると、ゴミ集積所に向かって行くと、線路脇に、白い物が見える。
あれ、もしかしたら、あの白いのは? ・・・ マロンか?・・・
マロンだ!
無理矢理マロンを抱きかかえ、家に戻ってきたと言う。
ああ、良かった、無事で。
あと、20分発見が遅かったら、列車にひかれていたかもしれない。
獣害を食い止めた番犬(?)
他の畑にイノシシが出没しても、うちに来ることはほとんどなかったから、ある程度は番犬の役目も果たしていたのだろう。
最近は、ネコにさえバカにされ、今日は夫が野良猫を追っかけ回していた。
でも、マロンよ。
あなたがいるだけでも、害獣を食い止めていることに貢献しているよ。
がんばれ、マロン!