畝の大切さに気づいた雨の日
雨が降る。
時間があるからこそ、気づいた。
「畝」を作ることの大切さ。
ほとんどどんな作物も、1本の畝を作ることから始まる。
前に植えてある1本の畝から、平行に、もう1本畝を作り、苗を植える。
植え終わったら、またその畝に平行に、1本、また1本・・・・。
千本の畝
そこで思い当たる人物が。
杉原千畝 スギハラチウネ
リトアニアの領事館で仕事をしていたときに、ユダヤ人を救うため、(日本の外務省の命令に背いて、自分の意志で)ビザを書き続けた人です。
なぜ、千畝という名前がついたのだろう。彼の両親は、農家だろうか?
あっ、うちに「杉原千畝物語」があったはず!
晴耕雨読
違いました。農家ではありませんでした。
彼の父親は役人で、その転勤のため、岐阜や名古屋、時には朝鮮までいってくらしたことがあるそうです。
「本当は、英語の先生になりたかったのですが、でも父が、どうしても医者になれ、といいはるものですから、いやになって家をとびだしたんです。それで東京へやってきて、アルバイトをしながら、早稲田に通い始めました。」
「家出をしたのだから、仕送りなんてありません。とうとう、お金がなくなってしまって・・・・ちょうど、そんな時に、外務省が留学生を募集しているという新聞広告を見て、試験を受けたら合格したんです。」
(「杉原千畝物語」から引用)
あぁ、それで留学が終わって外務省に勤めることになったのか・・・。
千畝は農業には関係なかった
農業とは関係なかったけど、彼は、6000人の命を救いました。いや、そのおかげで、その子孫の命を生み出したと考えれば、ものすごい数になります。
1本の畝を作る大切さ
それを千本も作ることから生まれる実り
「千畝」という名前に込められた深い意味を、農業面から考えた1日であります。
本書の後書きに、こう記されています。
戦争というものは人の命を、そして、すべてをうばいさってしまうものです。このようなおそろしいことのない国・地球を、大切にしてもらいたいとの思いをこめて、この1冊の本をまとめました。もう2度とおろかな行動をおこしてはならないと、みなさんに考えてほしいと願っています。 杉原幸子